21世紀のフランス料理界を代表する、Michel Bras(ミシェル・ブラス)の料理、料理の表現の奥深さを感じさせます。
- 自然から料理を創作する料理人「ミシェル・ブラス」
- 北海道・洞爺湖にある「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」
- ミシェル・ブラスの詩的なメニュー
- ミシェル・ブラスのアート的な料理の数々
- デザートもたのしい
- 最初から最後まで同じ「ナイフ」を使う
- 4時間の饗宴
- 夕食付き宿泊プランがおトク
自然から料理を創作する料理人「ミシェル・ブラス」
フランスに「Michel Bras(ミシェル・ブラス)」という人がいます。
Michel Bras(ミシェル・ブラス)は、21世紀のフランス料理界を代表するといわれていて、「自然から料理を創作する料理人」と称されています。
wikiには、以下のように紹介されています
ミシェル・ブラス(Michel Bras, 1946年11月4日 - )は、自然から料理を創作する料理人と称され、21世紀のフランス料理界を代表するといわれている、フランス中南部オーブラック(l'Aubrac)地方の、ソムリエナイフで有名なラギオール(Laguiole)村でオーベルジュ(Auberge)「ミシェル・ブラス」を営むシェフ。
自らの名前「ミシェル・ブラス」を店名にしたレストランが、フランスにあります。
フランス料理界で有名なレストランガイドの一つであるゴー・ミヨ(Gault-Millau)が、70年代末にブラスを扱ったとき、「上質だが素朴な郷土の素材を活かして、これほどシンプルで、軽やかで、多様で、創造的で、素晴らしい"饗宴"を仕上げる術を持っている者は、ミシェル・ブラスのほかにはいない」と評した。
その料理を食べに、フランスまで行くのは大変ですが、日本に「ミシェル・ブラス」の料理を楽しめるところがあります。
北海道・洞爺湖にある「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」
日本で「ミシェル・ブラス」の料理を楽しめる場所は「ザ・ウィンザーホテル洞爺」。
北海道・洞爺湖にあるホテルで、2008年の「洞爺湖サミット」が開催された場所です。
ホテルの正式名称は「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」で、「スパ」という名のとおり、ホテル内に温泉施設もあります。
この「ザ・ウィンザーホテル洞爺」の中に、「ミシェル・ブラス」のレストランがあります。
ミシェル・ブラスの詩的なメニュー
訪れた日のメニューは、こんな感じでした。
詩的というか哲学的な文章のメニューです。
- 現在では”クラシック”:
若野菜で仕上げたガルグイユー;
発芽豆&ハーブ、香りをつけたレドプール - 津軽の入江より:
黒砂糖でポワレしたアワビ;、
アーティチョークビオレ&若い玉ねぎ、
私たちの庭のバジル - 熱くもなく・冷たくもなく
バルザミットで際立たせた鴨のフォアグラのグリエ;
メロンのチャツネ&ヴィネガーでマリネした北海道産サクランボ - トリュフ&トリュフォ、
ひとつはフランスから&もう一つは日本から、
この時期のいくつかの葉野菜 - トムラウシより:
ジャージー牛サーロインのポワレ;
キャベツの葉、いくつかのジロール茸、
‘八丁味噌’のジュ - フランス&北海道産のチーズ
- 81年オリジナルクーラン;
アプリコットの流れる温かいショウガのビスキュイクーラン;
私たちの庭で採れたローズマリーのアイスクリーム - 今年初めて庭で採れた;
あたためたカシス、
この近くで採ったアカシアのアイスクリーム - 小菓子、牛乳のリキュール
メニューに載っている以外の料理も、何品かでてきます。
ミシェル・ブラスのアート的な料理の数々
いくつか料理の様子を紹介します。
なんだか料理なのかアートなのか。
「美味しいのかどうか」という点も、途中からどうでもよくなってきます。
たとえて言うならば、ピカソの絵を見て、「絵が上手い(=美味しい)」と心に思うよりも、「迫力がある、すごいな」といった印象の方が先に来て、圧倒されるのにも似た感覚です。
デザートもたのしい
デザートも圧巻します。
とくに、このデザートは、びっくりします。
スポンジケーキ的なもの(右側)をスプーンで刺すと、中からフルーツ・ソースが流れ出てきます。
これは「81年オリジナルクーラン」という一名前で、ミシェル・ブラスの料理を代表する一品とのことです。
オリジナルクーラン
「流れ出る」という意味をもつ「クーラン(商標登録済)」は1981年に完成したデザート。
たまに、チョコレートが流れ出てくるお菓子「フォンダン・ショコラ」がありますが、それに似た感じです。
また、アイスのワゴンのようなものが出てきて、コーンに好きなフレーバーのソルベを、ひとりずつ供したりします。
最初から最後まで同じ「ナイフ」を使う
普通、フランス料理のちゃんとしたコースでは、フォーク・ナイフなどのカトラリーがずらりと並んでいて、料理の進行に合わせて、新しいものを使っていきます。
このミシェル・ブラスのお店では、そのやり方がちょっと変わっていて、フォークやスプーンなどは順次新しいものを使っていくのですが、「ナイフ」は最初から最後まで同じものを使い続ける、というルールになっています。(お店のスタッフに言えば、新しいものに交換してもらうことはできます。)
それは、こんな理由からだそうです。
ライヨール村には、一生に一本、質の良いナイフを持ち、手入れをしながら、それを生涯大切に使い続けるという伝統があり、「今日の食事の間だけは、その伝統に倣って最後まで同じナイフでお楽しみ下さい」という、シェフの思いが伝わってくる趣向である。 もちろん頼めば換えてもらえるが、食べ終わったとき、パンでナイフをぬぐってナイフレストに置く。
ライヨール村(ラギオールとも呼ぶ)は、フランス南部にある人口1,200人あまりの小さな村で、ミシェル・ブラスの地元です。その村は、ソムリエナイフなどの刃物産業が盛んで、上記のような「一生に一本、質の良いナイフを持ち、手入れをしながら、それを生涯大切に使い続ける」という伝統があるそうです。
たしかに、切れ味のあるナイフでした。
なお、翌朝、ホテル内のお店で、そのナイフの値札を見たら、けっこうな、よいお値段でびっくりしました。
4時間の饗宴
この日の食事は、18時ごろから始まり、終わったのは22時ごろ。約4時間の夕食です。
メニュー上の品数は9品ですが、メニューにない料理が何品もでてきて、今回は初めてのミシェル・ブラスの料理だったので、その仕組みもよくわからず、「いつ料理が終わるのか?」とドキドキしてきます。
高級なレストランで「饗宴」という言葉が宣伝などで見かけますが、その文字がピッタリな感じで、アート的な食のエンターテイメントだと思います。
夕食付き宿泊プランがおトク
今回は、某予約サイトで「フレンチ「ミシェル・ブラストーヤジャポン」ディナー付プラン/スーペリアツインレイクビュー」という宿泊プランを利用しました。
その「ミシェル・ブラス」での夕食付きの宿泊プランを利用して、
宿泊+食事で一人59,750円(金額は2015年7月時のもの)。
なお、「ザ・ウィンザーホテル洞爺」の宿泊代は高いです。二人1室で4-5万円。
それでも、食事代だけをみても2-3万円(朝食代も含まれています。)。フランス料理のディナーのコースなので、それなりの値段になります。
北海道・洞爺湖の「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」の詳細は、下のリンクから調べることができます。
洞爺湖一言メモ
「とうや」はアイヌ語の「トヤ(ト・ヤ)」(湖の岸)に由来する。
Have a nice trip! ☻